【終了】2022.5.6 ~ 
群馬シュルレアリスム展
工房新鉄鋼・isomeki二人展
本展示は開催終了しました。
この度は沢山の方にご来場いただき、ありがとうございました。
前橋市・ギャラリーアートスープ様にて「群馬シュルレアリスム展」を開催いたします。
この展示は
現代における生粋のシュルレアリスト「isomeki」と、
象徴主義的な世界構築者「アシエ・ミューラー」
の出会いにより企画されました。
日本の”シュール”の語源であり、実はちょっと違うシュルレアリスムの世界。
無意識と「超現実〈強度な現実〉」の作品空間を、作者二人の解説とともにお楽しみください。
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会場:アートスープ駅前本店 2階和室
住所:〒371-0024 群馬県前橋市表町2丁目20-16
期間:
2022年5月6日~5月15日 ※月・火定休
時間:12:00~19:00 ※最終日のみ17時まで
◇新型コロナウイルスの影響により、会期・営業時間が変更される場合があります。最新情報はギャラリーHPをご覧ください。
【新聞掲載のお知らせ】
今展示を上毛新聞社様にご取材いただきました。
2022年5月10日の上毛新聞・地域面(20)にて掲載されています。
今日の我が国では、”シュール”というこの言葉が、何か不条理なものや状況を表すものとして使われている。
この言葉の語源は
シュルレアリスム。1924年、アンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣言』によって創始された芸術運動であり、一つの思想である。
今回、isomeki・アシエ両名は
ここ群馬において、言わば原理主義的な「シュルレアリスム」展を開催する。
それは”シュール”とは一線を画す、100年前のフランスに現れたシュルレアリスムの思想そのものを回顧し、現代における灯火として再発見する試みである
ここで必要と思われるので、
先の『シュルレアリスム宣言』からシュルレアリスムの定義を引用しておこう。
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「シュルレアリスム。男性名詞。心の純粋な自動現象(オートマティスム *原文ではルビ)であり、それにもとづいて口述、記述、その他あらゆる方法を用いつつ、思考の実際上の働きを表現しようとくわだてる。
理性によって行使されるどんな統制もなく、美学上ないし道徳上のどんな気づかいからもはなれた思考の書きとり。」(アンドレ・ブルトン 、巌谷國士訳、『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』、1992年、岩波文庫、p46.)
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我々はこの定義に基づき、今展示の制作を行った。
恐らくご覧になる方は、この芸術運動のプリミティヴな姿を目にすると同時に
まさに今、2022年を生きる2人の作家の生(なま)のパッションを体感するだろう。​​​​​​​​​​​​​​
1920年代から現在に至るまで、シュルレアリスムの血脈はあらゆるアートシーンにおいて受け継がれてきた。
そして、新たな風が吹き始めたこの”2020年代”。
時代の流れに乗って、シュルレアリスムの炎が再び、ここ群馬で燃えあがろうとしている。

__たった8畳の会場だとしても!
◇作家プロフィール
isomeki 【Instagram
北海道上川郡風連町生まれ。 幼少期の3年間をインドで過ごす。 
2002年頃シュルレアリスムを知り、感銘を受けてシュルレアリストとなる。以降、一筆書きの線画やペン画を制作している。また、ノイズ・アーティストとしてノイズ・ミュージックを制作、演奏する。
現代における生粋のシュルレアリスト。シュルレアリスム的思想の確立から「風の時代」移行への100年を繋ぐ革命の寵児。
紙上に紡がれる線の連なりからノイズ・ミュージックまで、純粋なる思考の息吹を血潮と神経に流して取り出されるフローとリズムは、見る者を氷山の底、深い驚きの境地へと誘う。
__by アシエ・ミューラー
アシエ・ミューラー
群馬県前橋市生まれ。アメリカはホピ族の人々との現地での交流をきっかけに、アート制作の道を志す。
シンボリックな黒の画面構成が特徴。自らの精神活動やその変遷を生活文化の形成になぞらえた一人文化圏・「新鉄鋼文化」の表現を、様々な媒体で試みている。
プリミティヴな彩色またはモノクロの厳格な画面構成技術あるいはオートマティスムを駆使し作品を作り上げる鉄鋼の魔術師。モノトーンな作品においてもカラー作品においてもその魔力を発揮し、唯一無二の世界観を構築する。
時にかねてから交流のあるホピ族の魂に導かれ、またとある宇宙人と密かに接触しているのではないかとの噂も流れている。
__by isomeki
《もっとまじめなごあいさつ
この展示は、「100年前の20年代という激動の時代に現れた“シュルレアリスム”の思想そのものにスポットライトをあて、現代における新風として再提示をしたい」というisomeki、アシエ両名の思いにより企画されました。
日本においてシュルレアリスムは「“シュール”で、非現実的・不条理な世界だ」という認識が強く、
インターネット検索において表示される語彙解説においても、「現実の反対としての夢や幻想を追い求めた」かのような記述になっているものも多く見受けられます。
さらにはその意味でもって、「“シュルレアリスム”はもう一般に浸透している」という認識まで散見されます。
それらは運動の原点であるアンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」において言及された“超現実”を踏まえているとは言い難く、
そしてそれこそは、未だ過去のものとなっていない驚異の炎の出どころであると私たちは主張したいのです。

isomeki氏は大学・大学院でフランス文学を専攻し、シュルレアリスムを知る以前から自動記述の技法を実践していたという現代のシュルレアリストです。ブルトンが「宣言」において定義したシュルレアリスム(=オートマティスム)に共鳴し、一筆やブラインドドローイング、その他様々な画材によって書き取られた作品は同思想の擁する深い驚きを鑑賞者に想起させます。
アシエ・ミューラーはかねてから洞窟壁画や民族アートの持つ独自の力強さ、その生活と密接に関わった精神を作品に探究してきました。これらはかつてのシュルレアリストたちもコレクターとして惹かれ親しんでいたものであり、シュルレアリスムとプリミティヴアートに共通する鑑賞時の「驚き」には大いに共感を覚えるところがあります。
今展示に向けては、現代においてシュルレアリスムに触れ、それがもたらす力に共鳴した者として、よりシュルレアリスムの思想に寄り添った制作を行いました。

シュルレアリスムが20世紀のアートシーンに与え、現在まで脈々と受け継がれてきたインパクト。
それは今日の社会情勢から受けるマクロにおいての、あるいは個人的な経験から来るミクロにおいてのあらゆる類の停滞感に、
100年の時を超えて心の解放と自由を想起させる「塔」や「死神」のカードであり続けていると、私たちは確信しています。
そんなシュルレアリスム魔術をぜひ体感していただきたく思い、今この時代を生きる私たちの情熱と共に、この展示会を開きたいと思っています。
想像力の自由と解放の世界を、お楽しみいただければ幸いです。

___isomeki・アシエ両名
《我が最大にして最愛にして最高にして最奥のあなたへ贈るためのごあいさつ》
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